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2019.12.27
足場業界

【3分でわかるシリーズ】雨の日でも足場工事はやるの?

足場屋さんって雨の日でも工事するの?

こういった声がたまにお客さん(主に改修現場の施主さんや近隣の方)から質問されます。外壁塗装だと、雨で塗装が流れてしまう。屋根作業だと、雨が降ったら滑って危なそう。

じゃあ足場屋は?こういった流れで心配する人も多いが、結論から言えば、豪雨でなければ足場工事はやります。理由は、逆に中止にする理由がないからです。塗装が流れるわけでもなければ、鉄が錆びることもないからです。ただし、労働安全衛生規則に定められている「強風、大雨、大雪等の悪天候」の場合は、作業を中止します。

『強風』 ・・・10分間の平均風速が毎秒10m以上の風をいう
『大雨』 ・・・1回の降雨量が50mm以上の降雨をいう
『大雪』 ・・・1回の降雪量が25cm以上の降雪をいう
『中程度の地震』 ・・・震度階級4以上の地震をいう

もちろん、雨だからと言って晴れの日と全く同じ環境とは言えません。足場材を手渡しするときなどは滑りやすくなりますし、屋根の上に登って足場材を運ぶシーンときも滑りやすくなります。雨の日は、職人は合羽を着て作業しますが、合羽を着ていることで、動きがいつもと違い、ある程度制限されてしまうため、それも考慮して作業しなければなりません。また、建物の外周が土の場合は、雨で濡れて土がドロドロになっているため、できるだけ足をつかないように足場板を敷いたり、汚れた靴で建物に乗ったりこすったりしないように気をつけなければなりません。


土で汚れないようにシートを貼る場合もある


土の部分が多いところはこのようなゴムマットや鉄板を敷く場合もある

また、いくら合羽を着ているとはいえ、襟元や袖や腰から雨は入ってくるため、体は濡れます(それでも合羽を着ていないよりはずっとマシです)。特に冬は、作業中は体を動かしているのでそこまで寒くはありませんが、ネットを結んでいるときや休憩時間になると、汗と雨とで急激に体温が下がり、とても寒くなります。

以上が雨の日の仕事でした。まとめると、雨だからと言って足場工事中止はしないけれど、普段よりも注意しなければならない所が多くなるため、作業効率は下がります。
ちなみに、他の天気はどうでしょうか?

晴れ・曇り

問題なく作業できます。

近くで鳴ってる場合は一旦中止する場合がありますが、遠ざかればまた再開します。

積雪を伴うような雪の場合、現場が、というより、交通網的に現場に行けないことがあるため、延期することがあります。また、屋根に積雪がある場合、屋根に登らずに作業するなどの工夫が必要です。それが不可能な場合は、延期することがあります。また、積雪によりトラックが近くに行けない場合もやはり延期となります。

以上、天候によって左右されるかどうか見てきましたが、実は足場屋にとって最大の敵は、雨でも雷でも雪でもなく、風です!

風に関しては、別の記事で別途ご紹介しているので、そちらを御覧ください。

▼参考
【3分でわかるシリーズ】足場の天敵「強風」対策って具体的に何をしてるの?

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