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2016.6.10
社員紹介

大久保恒産副社長に聞く、「人が集まる会社」に必要なこととは?

【PROFILE】
手塚 正幸(てづか・まさゆき)。取締役副社長 兼 工事事業部長 兼 高層工事部担当。1985年に大手建設会社へ入社。20代後半にエリアブロック長になり、エリアを取り仕切る。その後、1993年に大久保恒産に入社し、現場経験を含め、一から高層工事部を立ち上げる。2010年に取締役副社長に就任、現在に至る。好きな言葉は「思いやり」

今回お話を伺ったのは、取締役副社長 兼 工事事業部長 兼 高層工事部担当の手塚副社長です!大久保恒産の取締役副社長として、大久保恒産を20年以上支えてきた手塚副社長に、これまでのお話や今後の大久保恒産の展望をお伺いしました!

手塚副社長は、元請けだった大手建設会社から大久保恒産に転職されたんですよね。

そうです。前職では建設の工程に全体的に関わる仕事をしていましたが、足場という、より専門的な分野に転職したので、0からのスタートでした。足場とはどうやって組み立てるのか?どうやってバラすのか?何が安全で、何が危ないのか?などなど、何もわからない状態からのスタートでした。

だから、大久保恒産に来たときは「まず現場を知りたい」って言って、自分で部材積んで、トラック運転して、「教えてくれ」って頭を下げて、自分より年下の職人たちに怒鳴られながら足場を組んできました。一緒に汗かいて、泥をかぶって、じゃないと、職人たちを使うことなんてできないと思ったんです。そうやって、12、3年くらいやったかな。社長が「そろそろいいんじゃない」ってことで、そこではじめて番頭になりました。現場での経験を活かして、「どうしたら現場をうまく回せるか?」頭で考えて支持して、手配してやってきました。

株式会社大久保恒産で働く高層工事部手塚副社長の写真
高層工事部 2課 柳さんに指示を出す手塚副社長

一週間ぐらい昼勤と夜勤両方が続き、睡眠時間が1時間しかないようなこともありましたね(笑)。普通、昼勤の子は昼勤だけ、夜勤の子は夜勤だけなんですが、私は両方見ないといけないって日があったんですよ。昼勤やってそのまま夜勤やって明け方一度帰宅し、シャワーを浴びて仮眠して、また昼勤と夜勤。一旦シャワーを浴びに帰宅して、また昼勤へ・・・って。もう最後の日は、簡単な作業にもめちゃくちゃ時間がかかるくらいくたびれていました(笑)。もちろん今じゃそんな働き方許されませんけど、昔はそういう時代もあったんですよ。それくらい、がむしゃらに働いていた時期があって、今に至ります。

足場って、やればやるほど奥が深い仕事なんですよ。「いろいろ見てみたい」「いろいろやってみたい」って興味がつきませんでしたね。ただ、私はプライドが高いというか、「知らない」「出来ない」が素直に言えない性格なんですよ(笑)。

でも足場は、そんな私でも「自分のプライドを捨ててまでも取り組む意義がある」と感じるくらいやりがいがあって面白い仕事でした。「意地でも出来るようになってやる!」って、自分より年下のベテランの職人に「お前こんなことも知らないのかよ」と言われながらも 「教えてくれ」と頭を下げて必死に働きました。正直、どれだけ頭を下げたか分からないくらいです。

まあ、今思い返すとあればプライドじゃなくてただの負けず嫌いですね(笑)。

株式会社大久保恒産で働く高層工事部手塚副社長の写真

今はプライドの定義が違うということでしょうか?

違いますね。「世の中に求められている」という自負。これが私のプライドを作っています。足場って、ものづくりには絶対必要なものなんですよ。家を作るにも橋を架けるにも、足場がないと始まらないんです。建設業界で色々なものが簡易化されていく中で、足場は絶対になくなりません。「俺らが足場を作らなかったらこの建物はできなかった」というやりがいがあります。

ただ、足場ってすごく儚いんですよ。あんなに重い部材を担いで一生懸命作ったのに、工事が終われば自分たちの手で解体してしまう。「何だよ、あんなに一生懸命作ったのに何の意味があったんだよ」って残念に思う人も、もしかしたらいるかもしれない。でも・・・楽しいんですよねえ。現場に行って「大久保さん、頼むよ!」って言われると、残らないモノだと分かっていても、「一緒に作りましょう!」って熱くなっちゃうんですよね。

そういう、「大久保さんに頼めば何とかなるよ!」という周囲からの信頼。世の中から求められているという事実。これが、プライドに繋がるんです。若い世代には、「プライドを持って仕事しようよ」と伝えたいですね。だって、結局それが働く上で一番の喜びになるんですから。

株式会社大久保恒産で働く高層工事部手塚副社長の写真
新潟長岡花火に取引先のお客様も含めて観光旅行に行った時の写真

「プライドを持って仕事する」プロ意識を感じる、かっこいい言葉ですね。

プライドを持って仕事しているからこそ、「『大変だね』って言われる現場を、大久保さんに頼んで本当に良かったよ」って言われる瞬間が一番嬉しいですね。
無事に工事が終わることの達成感とか、それも自分だけが満足するんじゃなくて「大久保さん助かったよ」って言っていただけることが一番のやりがいです。

それは嬉しいですね。手塚副社長は大久保恒産歴23年目(取材当時)になられますが、これまでを振り返って思うことはありますか?

ここまできて実感できるものでもあるのですが、今まで、社長にやりたいことを思う存分やらせてもらってきた事には本当に感謝しています。社長の器の大きさを感じますね。

大久保社長の器の大きさはもちろんですが、手塚副社長のこれまでの実績あってこそのことだと思います。

自分の努力が多少なりともそうさせてくれている部分もあるのかもしれないですね。やっぱり、20年以上の社長との歴史と信頼関係がありますから。

でも、社長って本当に「あれはダメ」「これもダメ」って言わない方なんですよ。「いいからやってみろ!」っていつも言ってくれます。ある程度リスクをしょってでも、将来のために挑戦という投資をするのが社長の考え方ですから。自由に、というと語弊があるかもしれませんが、リスクヘッジをしたがる経営者もいる中、積極的に挑戦させてもらえる環境であるというのは本当に素晴らしいことだと思います。

株式会社大久保恒産で働く高層工事部手塚副社長の写真
45周年記念式典の際に撮影した大久保社長との1枚。

大久保社長って、手塚副社長から見てどんな方ですか?

随所に喜怒哀楽が見える、とても人間くさくて情に厚い人です。嬉しくて泣いている涙もろい一面とか、顔から火が出るんじゃないかと思うくらい(笑)真っ赤な顔で怒っている姿とか、いろいろ見てきました。

でも、何て言うのかな?怒っている顔の奥に感じるのは、情の部分なんですよ。瞬間的に頭にきたからって、感情的に怒っているようには見えないんですよね。「愛情を持って説いている」という感じです。正直、どうでもいい奴だったらほっといてもいいじゃないですか?そこを、社長は相手の将来を見据えて、それこそ我が子のように「一人の人間としてまっとうに生きていこうよ」って、その人の将来のためを思って一生懸命教える人なんです。

あとは、ただただ「社員がだいすき」なんでしょうね(笑)。現在のような規模になるまでは、奥さんの顔や子供の顔、名前もほとんど把握していましたよ。社員の家族の情報まで知っているんです。「子供は、いくつになった?」って社長から声をかけてもらえると嬉しいでしょ?その気配りは、優しさというか、気持ちがないと出来ないですよね。

ここに本社を移してから、立派な社長室が3階にできたのに、ほとんどみんながいる2階にいるんですよ(笑)。引っ越しの際に「片隅でいいから、みんながいるフロアに俺の席もとっておいてくれ」って言われました(笑)。

株式会社大久保恒産で働く高層工事部手塚副社長の写真
新社屋記念式典での1枚。手塚副社長が開式の辞を述べられました。当日の様子はこちら『200名以上が参加した大久保恒産の新社屋お披露目会をレポート!』からご覧になれます

大久保社長に、そんな一面もあるんですね。

案外寂しがり屋というか、みんなでいるのが好きなんだと思います。大久保社長は、自分で足袋はいて泥だらけになって、みんなと汗かきながらやってきた人だから、仲間がいかに大事か理解されている方なんですよ。だからこそ、あったかさとかアットホームな雰囲気を大事にしているんじゃないかなって思います。みんなの声を聞くことをいつも大事にしていますよ。

本社移転の際のお披露目会で大久保社長が「大久保恒産は次のステージに来ている」と仰っていましたが、手塚副社長は、大久保恒産を「こんな会社にしていきたい」という展望はありますか?

「もっと人が集まる会社」にしていきたいですね。今が集まらない会社、という意味ではないのですが、もっともっと人が集まる、人で溢れるようなより魅力のある会社にしていきたいなという思いがあります。

社長も言っていたように、いま大久保恒産はメディアの取材を受けたり規模が大きくなっていたりと、良い意味でも悪い意味でも注目されやすい状況にあるんですよね。ここで上手く大久保恒産の良い所とか魅力を伝えていって、職人も社員もお客さんも、みんなが集まる会社にしていきたいです。

「人が集まる」ということは、いろんな情報も会社に集まるということ。それってすごく貴重なことだと思うんですよね。それを生かすも殺すも社員の考え方や振る舞い方一つだと思いますが、そういうことに対して柔軟に対応して、もっと会社がよくなるように応用していける体制にもしていかなければいけないなと思っています。

なるほどです。「もっと人が集まる会社」にしていくためには、何が必要だと思いますか?

大卒でうち(大久保恒産)に入社した子たちと話していると、「何をしに大学に行ったの?」って聞いて「足場屋さんになりたいからです」と答えた人は一人もいません。

で、「じゃあなぜ大久保恒産に入社したの?」って聞いたら、「辛いときも励ましあえて、楽しいことは一緒に喜べる仲間がいる環境が居心地が良かったからです」ってみんな答えたんですよ。

もちろん甘えになってはいけないんだけど、ある程度アットホームというか、ほっとできるような環境って必要ですよね。仕事だから緊張感と責任感もなきゃいけないんだけど、「素で付き合えるような雰囲気と人間関係」っていうのが大久保恒産の魅力なんじゃないのかなって思うんです。

株式会社大久保恒産で働く高層工事部手塚副社長の写真
新入社員に高層足場について説明する手塚副社長

私も、取材を通してみなさんを見ていて本当にそう思います。

人が人を思いやれる環境。苦労も喜びも苦しみも悲しみも分かち合える環境。これって、仕事をする上でとても大切な要素だと思います。仕事をすると、やっぱりいろんな壁にぶつかるじゃないですか?「怒られて悔しい」「これが出来なかった」とか。そういった感情を共有できて、大変なときにみんなで励まし合いながら一緒に汗をかいて乗り越えて、一緒に体いっぱい喜ぶ。それって、土台に思いやりあう関係性がないと出来ないと思うんですよね。

「あいつが勝手に失敗したんじゃん」「あいつがいつまでたっても仕事を覚えないのが悪いんだよ」じゃないんですよ。仲間の苦しんでいる姿があれば「今度こういう風にやってみな」ってアドバイスしてみたり、周りを見れて、お互いに助け合える、この環境こそが魅力のある会社だと思うし、人が集まる会社になっていけるんだと思っています。

そして、そういう会社が、大久保恒産が目指している「建設業界で人が一番育つ会社」なんだと捉えています。「なんであの会社ってあんなに人が集まるの?」って言われるような会社って、給料がいいとか、休みが多いとか、働く時間が短いとか、そういった要因もあるかもしれないけど、絶対にそれだけじゃないと思うんですよ。あったかい人間関係がある大久保恒産は、「もっと人が集まる会社」「建設業界で人が一番育つ会社」になっていけると思います。

「もっと人が集まる会社」として、「建設業界で人が一番育つ会社」としてますます成長されていく大久保恒産が楽しみです!手塚副社長、ありがとうございました!

株式会社大久保恒産で働く高層工事部手塚副社長の写真
忘年会での1枚。会社行事ではだいたい副社長が乾杯の挨拶をするそうです

編集後記「手塚副社長を夢中にさせる足場の魅力とは?」

手塚副社長のことは、インタビューをさせていただく以前にも、何度もお見かけする機会がありました。会社行事などでの力強いメッセージや、ワイワイと楽しそうにしている社員を一歩引いたところから見守っているその姿を見て、厳しくてクールな方なのかな、と思っていました。

実際、副社長は社内でも社員に叱ることが多いそうです。「時代の流れなのか、いま社内で声を大きくして怒るのは社長と副社長ぐらいですね」と社員さんから教えていただきました。「ただ、ただ大きな声で叱っているのではなく、とうとうと会社のあり方や人としての在り方を、社員のためを思って真剣に説いているという印象ですね」とも。「きっと、その裏には『会社をもっと良くしていきたい』『社員を成長させ、守っていきたい』という大久保恒産とその社員たちに対するとても深い愛情があるんでしょうね。それだけ真剣だから、それだけ厳しい口調になるんですよ」と仰っていました。

その深い愛情は、インタビュー中に語られた言葉にも現れていました。

「自分の中では、前職でブロック長をやっていたときもそうだったんだけど、役職とか立場とかに気を遣うような環境は一番キライなんですよ。『俺は部長だぞ、なんで部長の言うこと聞けないんだ』とか、逆に後輩が『副社長が怒りそうだから、言えない』って言うような環境とか。

もちろん立場をわきまえないといけない場面もありますよ。でもね、普段はもっと砕けていていいよって思っているんですよ。私と話すときにいちいち緊張しなくていいよって(笑)。私も、『副社長、こちらお願いします!』と言われるよりも、『手塚さん、これやってくださいよ〜』って頼られるほうが心地いい(笑)」

「本当は、ずっと足場だけやっていたい。20年以上この仕事やってるけど、『こういうかけ方があるんだ!』って、いまだに知らない足場があるんですよ。これからも日々勉強する姿勢でいますよ。終わりなんてありません。今のような立場になっても、現場で職人と話をしている時間が一番楽しい」そう笑いながら話す手塚副社長を見て、「この方は本当に大久保恒産、ひいては足場が大好きなんだろうな」と感じました。

手塚副社長が足場の魅力に気付き、魅了されたように、若者たちが足場職人として、誇りと自信を持って働ける会社にしていきたい。そして、自身の経験を通して感じた、「若い人たちがチャレンジできる環境」にしていきたい。そんな手塚副社長の思いを感じたインタビューでした。

株式会社大久保恒産で働く高層工事部手塚副社長の写真
低層工事部と高層工事部の番頭たち


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