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2021.7.13
社員紹介

大久保恒産ベテラン勢が語る過去と今、そして未来を担う次世代への想い 前編

【PROFILE】
名田 英典(なだ・ひでのり)。大久保恒産 工事部部長・恩田事業所所長。2007年入社。前回行ったインタビュー記事はコチラをクリック

【PROFILE】
山口 高志(やまぐち・たかし)。大久保恒産 工事部工事三課。1995年入社。前回行ったインタビュー記事はコチラをクリック

【PROFILE】
柳 弘之(やなぎ・ひろゆき)。大久保恒産 工事部工事二課。2008年入社。前回行ったインタビュー記事はコチラをクリック

大久保恒産・恩田事業所にて活躍されている名田さん・山口さん・柳さん。昔から大久保恒産を支えてこられた番頭の方々に、入社当時と今とで変化してきたこと、そして今後の大久保恒産に必要なことついてお聞きしました。今回は、その様子を前後編でお届けいたします!

みなさん、今日はよろしくお願いします!みなさんには以前にもインタビューをさせていただきましたが、そこから年月も経ち、社内での立場の変化や、それにあわせて仕事への考え方の変化もあるのかと思います。特に柳さんは、いろいろな部署を経験されていらっしゃいますよね?

柳

そうですね。最初はアルバイトとして資材管理部で働いていましたが、31歳のときに大久保会長に勧誘されて社員となり、そこから高層工事の番頭を約10年経験しました。

その後、2019年に低層工事部(現・工事部)へ異動し、第二工事部・第一工事部三課・第一工事部二課・工事二課、といろいろな部署を経験してきましたね。

低層工事・高層工事でやることがまったく違ったり、対応するお客さんや職人もまるっきりガラッと変わるので、初めは戸惑うところも多かったですが、やっと環境の変化に慣れてきたところです。

高層工事は書類提出や工事時間帯、足場の組み方などで細かい指定がある一方、逆に低層工事は「今日中に終われば良い」という現場も多いそうですね。そういったやり方の差は、環境が変わった際に馴染むまでの壁になるのでしょうか?

柳

それはかなりありますね。高層工事の現場では時間きっちり、ルールをしっかり守ってというなかで動いていましたが、低層工事の現場ではそういう時間の縛りがあまりなかったです。

それに甘えて、自分も少し緩くなる部分が出てきますね。

でも柳さんは、今でも誰よりも早く現場に行ってるとお聞きしていますよ!

柳

確かにそうですが、でもそれは僕個人だけです。扱ってる職人へ、ちゃんと6時半に現場へきなさいとか、9時までには現場にきなさいよ、という動きは昔ほどないですね。

現場自体が9時開始にこだわらない現場が多く、その日に終わればいいよっていう現場が多くなるので、自然と緩くなるとは思います。

ただし、時間限定の現場や朝礼がある現場に関しては、その都度時間厳守を職人へ指示していますが、それでも昔ほどは厳しく言わなくなったかな。

職人の方へ9時集合だとお伝えし、もちろん現場には間にあっていますよね?

柳

そうですね、きちんと間にあう人を選んでその現場へ行かせていますから、今のところは大丈夫です(笑)

最近は、職人が現場へ時間通りに着かないということが、ほぼなくなったかな。

忙しいなかでの作業も多いから、みんな時間通りに現場へ着かないとその日の現場が終わらない、と思うんだろうね。

誰に言ってもたいてい時間通りに到着するし、万一遅れるときは電話連絡をくれるよ。

名田
名田

このメンバーのなかですと、山口さんが一番社歴が長いかと思いますが、入社当時と比べて世間の反応の変化についてはどうでしょうか。昔に比べて、夜遅くには作業をしないようにとか、現場での礼儀作法など、作業環境の変化や応対マナーの変化を職人が求められてきている過程はどう感じますか?

山口
山口

自分自身が17歳から、かれこれ28年間ほど大久保恒産で働いているけれど、今は昔と比べて情報が早いし、すぐに何でも分かっちゃう時代だからね。

昔はそれこそネットも何もなかったから、そこで自分はゆっくりと勉強をさせてもらって、良いことも悪いことも経験してきたけど、今は悪いことはすぐに拡散される世の中じゃない。

今の若い子達はそれが当然の世代だから、最初から当たり前だと思えばきっちり対応できるけど、昔から働いていて今も現役の古参の職人は、俺は俺、というスタンスでやっている人もいるし、大変だよね。

もう今の世の中じゃそれが通じなくなってきているのに、すぐに切り替えてもらうというのは、なかなか難しい。

そういう昔からの職人の方々も、徐々に変わってきていますよね?

山口
山口

もちろん変わってきてはいるけど、すぐにはなかなか追いつけない。

一歩、半歩遅れているので、それをなんとか追いついて欲しいね。

もちろん技術力は若い子たちよりあるけど、でもそういう現場で求められるマナー面で追いついてないところがあるから、すごくもったいないなって思う。

今の若い世代の職人達も、あと5年・10年すると、今の30代・40代の職人達と同じように技術力が身についてくると思いますが、そうするとどうでしょうか?

山口
山口

この先は、応対マナーもしっかりした、若い職人世代がどんどん伸びていくんじゃないかなと思うね。

そこを昔からいる職人たちが、あ、これやばいなと思ってくれる良いんだけど。

大久保恒産は課ごとに大きく特色がありますが、名田さんから見て、昔と今とでは人材はどう変わってきたと思われますか?

名田
名田

確かにこの会社は課ごとに、相当特色があるよね。全体的にいえることは、良い意味で、やんちゃな子が昔に比べて減ったなと思う。

昔は、極端な話、現場で大喧嘩をして警察を呼ばれたこともあったから(笑)

今はそんなことはまったくないから、そういう意味ではやんちゃな子は減ったのかな。

ここ何年かで、足場の品質はもちろん大事なんだけど、改修工事(リフォーム現場)に関しては監督さん達がいる状況で、きちんと挨拶をしたり、愛想よく会話ができる職人が「良い職人さんだね」って言われる時代になってきた気がするよ。

挨拶やマナー面はしっかりしているけど、足場に関してはまだまだ努力が必要、という若い世代は、どちらの部分がより評価されるのでしょうか?

名田
名田

そこが難しいところなんだよね。

でもやっぱり、無愛想でやるよりは、元気に挨拶するとか、愛想良く会話ができるっていうのは、すごく大事かなと思う。

常に愛想が良く、技術力も高い人を求められるというのは、なかなか両立が難しいところですね。

山口
山口

頭が固いとダメだよね。俺は俺って思っちゃうと、そこから何も変えようとしなくなって、相手にあわせられなくなるからさ。

そこは世代だけでなく、性格による影響も大きいよね。

やっぱり会話したときにしっかり話せる子っていうのは、他の子たちとも一緒に仕事ができるよね。

ちょっと言い方が悪いけど、足場の技術力はまだまだ努力が必要だけど、お客さん対応であったり、若い子を預けたときの面倒見が良い職人っているでしょ。

そういう人は、じゃあ誰かとくっつけて仕事をさせようとすれば、まとまってうまく仕事ができる。

こういうのは性格の影響が大きいけど、性格を変えるのは難しいからね。

名田
名田

そうですね。職人の変化もそうですが、大久保恒産という会社自体も、昔と比べて大きく変化をしてきたかと思います。その過程で、多くの方が入社・退社をされて入れ替わるなかで、ここにいらっしゃる3名の方は大久保恒産で長年働かれていますが、それにはどんな理由があったのでしょうか?

柳

俺は大久保恒産に残っている理由というよりも、今までやめる理由というのが特になかったかな。

確かに仕事のなかでキツイこともあるけど、それは自分のなかではやめる理由には値しなかった。

もちろん、仕事が楽になるなら楽になった方が嬉しいけど、これが普通と思って今までやってきちゃったからね。

俺は若い子達にずっと言い続けてきているんだけど、他にやりたいことがないのだったら、とりあえず今のこの仕事を続けたほうが良いよって。

継続は力なりっていうけど、長く続けることによって自分のためになるから、といつも話しているよ。

他にやりたいことがあるのだったらやめてもいいけど、そうじゃなくて嫌だから仕事をやめるというのは、止めておきなって。

きついからやめたいって言うんだったら、とりあえず頑張ってやってみたら、もしかしたらその先に変われるポイントがあるからって。

山口
山口

大久保恒産で28年間勤務されている方の言葉は重いですね!

山口
山口

俺も17歳で入社したときは、たぶん2~3年でやめるな、なんて思っていたけど、気が付いたらこの会社に28年間いるからね(笑)

少しお話は変わりますが、今のコロナ禍で世の中の働き方は大きく変わってきており、それにあわせて大久保恒産も仕事のやり方を大きく変化させているところかと思います。その変化に対する不安は、みなさんどう捉えられていますか?

名田
名田

そういう時代なんだから、やっぱりあわせていかないといけないよね。

会社や世の中は変化し続けていくし、時代の流れにあわせないと会社も生き残っていけないし。

仕事の仕方が変わるのは、うちの会社だけじゃなくて、すべての会社がそうだからね。昔は良かったよねって言ったところで、でもその時代はもう戻ってこない訳だから。

山口
山口

名田
名田

世の中の変化に対応するためには、まずはうちらも何でも新しいことをやってみないとね。やってみてダメだったら、そのとき判断してやめれば良いのだから。

やってみて駄目だったらしょうがないけど、やる前から無理だよ、嫌だよっていうのは、俺は好きじゃないかな。やって良かったじゃん、ってなるかもしれないし。

あまり急激な変化は、ついていけない職人もいるから、そこだけ少し不安だけどね。

うちら番頭はいいかもしれないけど、大久保恒産という会社を変えるには職人も変化しなくちゃいけないから。

山口
山口

柳

俺も急激な変化にはすぐについていけないし、積極的にデジタルツールを使おうとなっても、どうしてもアナログ寄りにはなってしまうかな。

でも、デジタルツールが分かる若い世代の社員に聞いて、勉強してるよ。それを聞くことは全然恥ずかしいとは思わないし、知らないなら聞かないとずっと分からないままだからね。

上の立場に立ってる人間が、デジタルツールが得意な若い世代の子たちに自ら教えてもらおうとする環境というのは、すごく良いと思う。

名田
名田

そうですね。若い世代の方々も、上の立場の人たちが、自分の得意分野でいろいろと聞いてきてくれたら、きっと嬉しいですよね。

名田
名田

みんなそうなんだけど、「これは私のやる仕事だ」というのを持つと、人って変わるよね。

上から頼まれた仕事のみをやる、というところから、自分が責任をもってやらなくちゃいけない仕事を持つと、仕事への姿勢が大きく変わる。

だから、自分で責任をもってやる仕事を与えるというのは、どんな人でもすごく大事だと思う。それが有るのとないのとでは、仕事に対しての姿勢が全然変わってくるから。

責任を持つってすごく大事なことだから、そういうのを俺たちが意識して行うことが大事かなと思っているよ。

 

インタビューでは、時代と共に仕事のやり方を変える必要性や、大久保恒産を担う若手世代へのさまざまな想いが飛び交います。3名へのインタビューは、後半へと続きます!

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