【新入社員コラム】A支柱の壁

職人をやる上で、初期の段階で超えなければならない壁がある。それが、「A支柱の壁」だ。A支柱とは、足場の”建地”となる部材の中で最も長い約4mの部材だ。
重量は13.6kg。重量だけ見ると大したことはないが、これを縦にして、腰の高さにある支柱に連結しなければならいとなると、かなりのバランス感覚が必要だ。バランスが悪いと、いくら筋力があっても倒れてしまう。逆に、筋力がなくても、バランスがとれているとスムーズに連結できる。
地上でA支柱を挿す訓練が始まる。新入社員でA支柱を1発で連結出来る人は殆どいない。何回か練習した後、1人、2人と出来るようになる。本番の現場では、これを、高さ20m、作業床40cmの所でやらなければならない時がでてくるのだ。高さの恐怖に加え、狭く不安定な足場の上でA支柱を挿す。
地上でさせなければ現場では絶対にできない。そのうち、休み時間を使って「自主練」を始める・・・。